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住宅耐リフォームの心構え

 

日本の住宅政策は新築重視だった

 

日本では最近まで、住宅問題というと新築が中心で、リフォームの扱いは片隅に追いやられてきました。戦後日本の驚異的な経済復興の原動力として、政策的にも「土建国家日本」の姿が見てとれます。この間一貫して住宅着工戸数は日本経済の重要な指針でもありました。しかも徹底した新築指向だったといえます。

ところがその新築も、何が根拠か示されないまま税法上、木造住宅は22年前後で償却扱いとなってしまい、中古住宅の評価は法的に認められているとはいえない状況が続いてきました。新築同様の全面リフォームをしても、柱1本を残せば中古住宅です。そして新築住宅も1年過ぎると中古住宅となってしまいます。

これまでに、中古住宅を売却しても正当な評価をされず、悔しい思いをされ、矛盾を感じた方も多くいらっしゃると思います。私もまったく同感です。既存住宅を評価する基準が無いために、たとえ新築住宅より価値ある既存住宅であっても、正当な評価が行われないことに疑問を感じざるを得ません。中古住宅の正当な評価が行われる住宅政策を、筆者も切望しています。

中古住宅のリフォームと新築工事の違いについて考えてみましょう。

新築工事は、建築主と建築業者との契約で、一般的には基礎工事からすべてを1社の責任で施工されます。一部の工事を他社に発注することももちろんありますが、基本的には施工責任は1社が負います。

これに対してリフォームエ事は、既存建物の施工業者とは別の業者が取り組むケースが多くなります。ですから、施工方法や工事区分、リフォーム工事により既存建物に与える影響など、いくつもの問題が出てきます。とりわけ、既存部分とリフォーム部分との境目で問題が生じるケースが目立ちます。

こうした問題が生じた時、建築主とリフォーム施工者はどう考えるのが良策なのでしよう。筆者は、このような場合の責任区分をはっきりさせるために、事前に建物の調査を行うことをお勧めしています。リフォームは家の手術です。手術の前には必ず正確な検査が行われます。検査もなしに手術するなどという乱暴なことは決してしないはずです。

事前の建物検査の目的は、既存建物の情報を整理し、建物のカルテを作ることです。

カルテがあれば、リフォームの前後の比較や必要な工事を明確にできます。リフォームの成否を左右する第1の鍵はここにあると思っています。

 

リフォー厶工事の特殊性

 

リフォームを考える際の第2の鍵は、リフォームは新築と異なり、時代背景に配慮しなければならないということです。建築基準法は昭和25年(1950年)に制定され、すでに66年が経過しています。その間には災害による被災経験や、社会的•経済的背景、技術の革新等の影響のもと、建築基準法も変遷を繰り返してきました。

また、住宅に使用される材料も建築様式も変わってきました。建築基準法が制定された頃の住宅は和風建築が中心で、建築材料もそれに沿うものでした。しかし最近の住宅は、洋風化しています。その結果、建築に携わる職人の世界にも変化が生じています。

和風建築の代表的材料である畳•襖は住宅現場から激減し、木造住宅の外周の建具も、木製からアルミサッシュに変わり、木造住宅の中心的な職人である大工職人の仕事も、墨付け手加工の時代から機械加工になってきています。

こうした変化に伴い、問題も多様化してきています。建築の現場も少子化の波を受け、職人などで構成する協力業者は零細企業が多いため世代交代が進まず、何代か続けてきた店を閉めることをよく耳にします。

一番の理由は経済的な背景によるものです。内需中心であった昭和初期から、外需に力点を置く経済政策の影が、産業界にも及んできた結果によるものと思います。

建築会社内部においても、以前は現場の声が強かったものが、最近は営業の声が強くなっていることからも、建築業界の変化を感じます。このため、現在もっとも危惧されているのが技術の継承です。技術は一朝一タには習得できません。資格制度に力点を置くことも大事ですが、現場で汚れ、汗をかくことで技術は身に付いてゆくものです。ですから、現場で働く技術者(職人)の技量にも目を向け、社会的地位の向上を考えて行かなければ、現場での働き手を確保することはできないと思います。

新築の物件なら工場生産を中心に行うことも可能と思いますが、リフォームの場合には違います。増築•改築工事の時には、機械加工(プレカット)は困難です。現場の状況に合わせ加工•造作をしなければなりません。しかしそれが出来る技術者、職人が不足しています。

リフォームは、建築基準法の変遷•地域性•建築物件の多様化•技術の変遷等を十分に頭に入れて行わなければなりません。こうした背景があるからこそ、リフォームを失敗しないためには、準備を整えることから始めることが大切なのです。

そのためには、

  • 既存建物の調査を行う
  • どのような工事が必要になるか
  • 自分たちが望むリフォームの目的

などを加味したうえで、技術力のある業者 を選定しなければなりません。

 

耐震リフォームの必要性

 

日本が地震国であることは、恐らく日本人のほとんどの方が理解していると思います。昨年(平成28年)も4月14日(M6.5)、16日(M7.3)に熊本県で震度階7の地震が発生しております。10月21日には鳥取県においてM6.6、11月22日には福島県沖でM7.4の地震が発生し、多くの被害を各地にもたらしました。政府も耐震化の目標を挙げておりますが、実態は思うように進んでおりません。

1981年に新耐震基準、2000年に性能規定制度等法改正もあり、木造住宅の耐震性能は確実に上がっております。神戸の震災後多くの実験も行われてきており、耐震補強の有効性は確認されております。

筆者も神戸の震災以後、各地の震災地の調査を行ってきました。そして常に感じてきたことがあります。震災地での倒壊率は概ね2〜3%です。もちろん地域差はありますが、震度に比例した被害といえます。

被害を生じた原因は、地盤状況、建物の耐震性の差といえます。

倒壊した建物に隣接する建物が、無被害にある光景も、被災地でよく見かけてきました。原因は明らかです。先述したように耐震性能の差です。もちろん新築住宅は、法改正もあり、既存住宅よりも被害が少ないのは当然のことですが、震災地の中古住宅においては、まだまだ耐震補強も進んでおらず、建物により被害差も激しく、耐震補強の必要性が強く感じられます。

筆者の願いは地震被害を少しでも無くすことにあり、そのための研究活動を続けてぎました。

既存建物調査を行い、耐靈性能の向上を効果的に行うことを目的としてきました。さらに耐震性のみならず、劣化対策、その他の構造補強行い、既存建物の耐用年数の向上に向けるべき活動をしてきました。

それらの活動を通じて、耐用年数の向上は可能であると確信しました。既存建物のリフォームとともに耐用年数の向上を目指すことが今後の目標です。

現在は費用をかけて耐震補強やリフォームを行っても資産上評価されないため、リフォームや耐震補強の推進が阻害されております。地震活動期にある今日、毎年のように地震被害により日本人の財産、生命が失われております。1日も早く木造住宅の正当な評価のもと耐震リフォームの評価が行われ、安全な家造りの進展が望まれます。

 

相見積もりの危険性を知っておく

 

技術力は見積り金額には出てきません。金額の安さだけを業者の選定基準にすれば、失敗は目に見えています。むしろ、技術力のある会社は先読みをした見積もりを出す結果、金額が高目に付くことがよくあります。

よくいわれている相見積もりを取って業者を選定することは、その意味で危険なことなのです。

まず、既存建物の調査を行い、自分たちの望むリフォームの目的と範囲を決め、技術力•実績のある業者を選定することが大切と思います。内容が不明確状態で相見積もりをとるこの落とし穴に注意してください。

業者の側から見れば、建築主から同じ条件提示された場合には、見積り単価にはそれほどの差は出ません。あとは施工方法により工事単価が変わることがあります。

ですからリフォームの場合には、

  • 事前調査により既存建物の状態をどのように判断しているか
  • 材料、仕様の選択•決定理由、および工事内容による工事会社の選択

などにより、工事単価は変わります。技術力の伴わない工事会社を選択してしまうと、仮に初期単価は安くとも、一番高い買い物になってしまう訳です。

相見積もりで工事会社選考を考える場合には、こうした事情をご理解のうえ、慎重に考慮されることをお勧めします。

本書は、リフォームを行う技術者、リフォームを検討中の建築主に向けたテキストを目指していますが、できればこれからリフォームを考えようとしておられる住み手(将来の建築主)の方にも読んで頂ければ幸いです。リフォームは、住み手の希望と、その希望をどうしたら実現できるかを工夫し努力する設計者・施工技術者が、一緒に考え、練り上げて行くことが不可欠だからです。

問題が生じた場合にも、建築主•施工者が互いの立場を理解し、お互いが黄任を持ちあう対応が大切です。間違っても一方的な意見の押しつけは慎まなければなりません。リフォームの成否は、建築主•施工者双方のこうした姿勢次第といえます。

日本においては「リフォーム工事」への認識はまだまだ不足しています。中古住宅の評価、リフォーム工事の特殊性を十分に織り込んだ住文化を日本に根付かせていくことが大切と思っています。

 

 

基礎と地盤対策

概要解説

 

まず建物の基礎と地盤を 見てみよう

 

P157の年表にもある通り、建築基準法が制定されたのは、昭和25年(1950年)です。それ以前の昭和初期までの木造住宅の多くは、大きな玉石(独立基礎)の上に柱が直接載る工法でした。その後、玉石はコンクリートで作られるようになりましたが、柱が固定されていない状態は戦後まで続いていました。建築基準法の制定以降は、平屋は布基礎でベースなし、2階建は12cmの厚さのベースとされていました。そして、「基礎は連続」と定められたものの、その対象は外周のみ、内部側は独立基礎のままでした。布基礎とは、断面が逆T字型の鉄筋コンクリート製の基礎。ベタ基礎とは、建物の底部の平面全体をコンクリートで板状に固めた構造の基礎。軟弱な地盤では杭基礎(地下の硬い岩盤まで届くように杭打ちを行った基礎)が採用されます。建物を支持する力は、杭>ベタ>布>独立となります。

昭和46年(1971年)になって、内部側も布基礎とするよう改められ、基礎の形状は定められましたが、地盤についての規定は明確な定めがありませんでした。このように、基礎の構造1つとっても時代とともに規定も変わってきています。新築と違ってリフォームは、上のいつの時代に建てられたかにより、対応は当然、大きく異なるわけです。また同じ理由から、これから基礎の計画を立てるためには、同一建物においては同一形式の基礎で画することが原則です。水の流れをイメージして下さい。中で力の流れを変えたり、基礎の強度や形式を変えたりすることがないように考えることが必要です。以下、本章ではさまざまな時代に建てられた木造住宅の基礎について、実際に出会った症例を紹介しながら、事前調査から判断の基準、具体的な対応策、留意点などをまとめてみました。あわせて、土留や擁壁の補強についても検討していきます。

基礎がいくら強固に造られても、基礎を支持する地盤に問題があれば意味を持ちません。軟弱な地盤、造成された地盤などにより、地盤改良は必要になりますが、日本の70%以上が山地であることから、造成された土地は多くあります。造成は2m以下の場合には省略されていますが、必要性が感じられる場合には当然行わなければなりません。

 

基礎と地盤木造の基礎には、独立基礎、布基礎、ベタ基礎があります(図1)。また、地盤が悪い場所では、杭を打ち込むこともあります。さらに地盤改良といって表層の地盤が悪い場合には、地盤の取替え、締め固めをすることもあります。

また木造の基礎を設計する場合には、異なった形式の基礎(異種基礎)を使用すると不同沈下(不均衡な沈下)の原因になることから、異種基礎は使用しないことがルールになっています。このように本来、基礎の形状は、地形•地盤と建物を検討した結果で決めるのが本筋です。住宅が常に堅牢な地盤に建てられているなどということはありません。同じ地盤でも、軟弱な地盤、盛土地盤、傾斜した地盤などもあります。また、砂地•粘土質•シルト(泥)などのように土質も種々様々です。これまでの法規定ではこの点が曖昧で 、結果として、基礎に対する施工者の意識も薄弱だったといえます。とくに昭和56年(1981年)以前の2階建ての調査では、木造建物の基礎のベース厚さが12cm(旧基準の寸法)以上あるケースは2割以下でした(既存建物の基礎の調査・一般法人耐震研究会調べ)。図2のように旧公庫(現在の住宅金融支援機構)の仕様書でも初版はベース厚が12cmとなっています。

地震は地盤災害といえます。2011年3月東日本大震災では、原発•津波被害に注目が集まっていますが、東北地方各地、関東地方においても液状化被害、丘陵地における地盤被害が各地で生じていました。ようやく最近、木造住宅の地盤の調査が義務づけられるようになりました(平成12年•2000年)が、その大半がSWS試験(※1)を行ってお茶を濁しています。しかし、SWS試験で判定できることはごく限られています。

また、建築構造の専門家、地質の専門家はいても、建築と地盤の専門家はいません。まさにグレーゾーンが存在しているのが実情です。したがって、誰が基礎の構造を決定するのかといえば、設計者、施工者に他なりません。地盤業者(※2)任せではいけません。それぞれの立場の技術者からの問題点や意見を聞くことが肝要です。人任せの基礎と地盤の設計は避けなければなりません。

※1:スウェーデン式サウンディング試験=重量沈下測定法と呼ばれ、重りをかけてスクリュー錘を地中に挿して地盤の強さ(支持力)を調べる方法。

 

※2:地盤調査から地固めの諸工事は、専門の地盤業者に委ねられることが多い。

 

建築基準法が示す最低限の基礎設計

 

法律に基づく最低限の基礎設計は、建築基準法施行令38条を確認することから始まります。ポイントを纏めると次のようになります。

①建築物に作用する荷重と外力を安全に地盤に伝え、かつ、地盤の沈下と変形に対して構造耐力上安全なものとしなければならない

②異種基礎にしてはならない

③仕様規定にもとづいた構造方法を用いる(平12建告1347号)

④または構造計算する

 

①で重要なのは「地盤の沈下と変形に対して構造耐力上安全なものとしなければならない」という部分であるにもかかわらず、地盤の性能を無視した上物(建物)だけを考慮した、基礎設計が少なくないことです。地盤の性能に基づいた基礎設計とするため、平成12年の国交省告示1347号では地盤調査で地盤の長期許容応力度を求め、それにもとづき基礎形式を選定するように求めています。

 

表1は、建築基準法と瑕疵担保保険の「設計施工基準」にもとづいた基礎形式選定の規定を比較したものですが、内容が少し異なっています。

瑕疵担保保険の設計施工基準では、自沈層の有無によって基礎の選定を求めています。これは、おそらく、不同沈下事故の原因が、地盤の許容応力度不足よりも地盤の不均質性や、自沈層の有無(地盤の変形)が問題となることが多いためでしょう。

建築基準法でも基礎下2〜5mの範囲に自沈層が確認された場合には、沈下等の検討や地盤補強などの措置を講じることを定めていますが(平成13年国交省告示1113号)、瑕疵

担保保険は自沈層の状態によっては「基礎杭•地盤改良などの補強が必要」としており、建築基準法より厳しい基準となっています。

これまで、建築基準法で地盤補強の要否は確認申請でもチェックすることはなかったのですが、住宅瑕疵担保履行法の施行により、瑕疵担保保険への加入が義務付けとなり、これにより地盤補強の要否におけるチェックを受けることになったといえます。

表1►基礎形式の選定基準の違い

 

建築基準法

瑕疵担保保健の設計施工基準

基礎形式の選定

長期許容応力度( kN/㎡) による選定

・20kN未満:基礎杭

  • 20〜30kN :べた基礎
  • 30kN以上:布基礎

・70kN以上の場台:無筋コンクリート、土台を 設けず柱を基礎に緊結する形式または平屋で土台を設けず、足固めを使用して柱の下部どうしを一体化するようつなぎ、地盤に礎石などを數き並べ柱を礎石上に立てる形式が可能(平12建告1347号)

※旧公庫・品確法の性能表示(等級1)も同様

 

(地盤の許容応力度に関する規定はなし。ただし 平12建告1347号の数値(20kN/㎡)をも

とに構造計算を行ったべた基礎の配筋表などによる)

 

自沈層の有無などによる検討

 

・液状化するおそれのある地盤の場合、または、SWS試験で基礎底部から2m以内の距離に1kN自沈が、もしくは基礎底部から2mを超え5mの範囲に0.5kN以下の自沈が確認された場合は、建物の自重による沈下、地盤の変形などを確認しなければならない(これが地盤補強の要否の一般的な判断基準となっている)

(平13国交告1113号)

 

・深さ2m以深10m程度の間に0.5kN自沈以下が連続で100cm以上、または合計で200cm以上ある場合(深さ2m以深5 mの間に自沈層がない場合をのぞく):基礎杭、地盤改良などの補強

・深さ2 m以浅に「0.50kN自沈」以下が合計して50cm以上ある:基礎杭、地盤改良などの補強

・計測点すべてが「0.75kNゆっくり自沈」以上の場合で、各計測点のデータがほぼ同一:べた基礎

・計測点すべてで自沈屠がない:布基礎

 

 

木造基礎と表層地盤の 留意事項

 

木造住宅の基礎工事の現物管理をするにあたり、留意事項をまとめます。まず地盤状態の把握が必要になります。仮に基礎設計が定められていても、それは限られた情報の元の結果です。木造住宅の構造の特性上、最も影響を受けるのが表層1m程度の部分にあります。

この部位は地盤調査では未調査部分になっている場合が多いのです。地盤表層部は盛土層であり、既存建物の解体時に荒らされることが多くあります。そのため現場の作業次第で地盤条件が変わってしまうことに注意しなければなりません。

直接基礎の底盤下は、深さ40〜500cm程度の深さの未調査部になります 。したがって基礎の底辺部の状況と処理は重要です。直接基礎の場合、基礎底部1m〜2mの地盤状態が圧密沈下など最も基礎に影響することから、周辺地形の確認、現場の地質判断、作業方法に注意が望まれます。

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